体験修行の感想文・体験談
20代 体験修行 女性
今回の法話を聞いて、大きく分けて二つの事を考えました。
一つ目が「徳を積む事の大切さ」二つ目が「努力することの大切さ」です。
まず、「徳を積む事の大切さ」についてですが、お話の中にもあったように天光寺での教えである「きくばり」、「礼儀」、「ふるまい」などその一つ一つの行動や言葉が人間を作り上げているのだなと行を通じて思いました。はじめこちらに来た時は緊張しており、修行僧の方々と話すだけで精一杯でしたが、夕方以降はルールを教えて頂いたり、会話も多くなり、おひとりおひとりのお人柄を知る機会も増えました。私が何をすればよいか分からず立っていると優しく教えて下さったり、そうじの際も先に一通りやり方を見せてくださいました。言葉で指示するだけでなく行動を見せてくれることでとても安心できましたし、親切心や優しさを肌で感じることが出来ました。全ての行動が丁寧で、愛が宿っている気がして一緒に過ごす中で、自分がいかに時間を言い訳にして丁寧さを失っているかをひしひしと感じ、恥ずかしさまで感じるほどでした。
人間というのは誰しも自分と他人を比べながら生きるものだと私は考えます。昨日たった一日ですが、実際私は修行僧の方と自分を比べました。生き方の違い、発言の違い、心の余裕の違い様々な角度からです。比べて感じたのはやはり「時間の使い方」でした。仕事においてもプライベートにおいても自分ばかりを優先して、周りの人に時間を使えていなかったと、そしてそれが原因で自分の人間力が下がっていたのだと感じました。小さいころから両親には「徳を積みなさい」とさんざん言われていたのに、すっかり抜け落ちていたのです。天光寺へ来て、きちんと挨拶をしたり、洗い物やそうじをしたりと、普段の生活に応用できることを沢山教わりました。ぜひ今回学んだことを人のために使えるような人間になりたいと思います。
そして、二つ目の「努力することの大切さ」についてですが、お話の中にあった空海の修行法である、死と隣り合わせになりながら洞窟の中で修行するというのが、昨日体験したお百度参りと滝行と重なりました。滝までの急な坂道、ドドドと音のなる強い水圧の滝です。
困難に立ち向かい、負けない精神力を持つこと、それが努力だと私は考えます。滝を見た時、一瞬やめようかなと怯みましたが、終わった後は非常にすっきりして、達成感がありました。社会人になり、人間関係や、立場、場所など選択肢が広がり、「楽に楽に」と自分を持って行ったように感じます。お百度参り中、息が上がって来た時、「辛い」、「苦しい」という感情になったのは果たしていつぶりだろうと思いました。中学生の時に体育の授業で行った12分間走のことを思い出し、頑張るだとか、努力するようなことがここ数年無かったなと実感しました。そして、努力することでこんなにも心が晴れやかになることを感じ、これから何事も努力を惜しまずに積極的に挑戦していきたいと思いました。
法話の中で「前世-現在-来世」全てつながっているというようなお話がありましたが、徳をつめばつむほど来世の自分の魂は輝くでしょうし、努力すればするほど、来世の自分は幸せになれると思いました。
この度は、貴重な体験をありがとうございました。次回来るときは子供を連れてきたいと思います。