企業研修の感想文・体験談
企業研修 20代 女性
私は今回の研修を経て、日々の日常生活にある、今まで気付かなかった「ありがたいこと」に気づくことができました。
例えば食事です。
いつもと違った質素な味付けと決められた食材で作られた料理は、食べられない物も多く、ごはんとスープ以外は冷たく、初日は全くごはんを楽しむことができませんでした。
普段の料理の温かさ、お肉という生命をいただいているありがたみ、好きな食べ物を食べられる喜びに気づくことができました。
また、滝行では氷水のような冷たい水に三分間つかり、滝に打たれた結果、全身が冷えて上がった時は、太陽の光がとても温かく、自然の力強さとありがたみに気づくことができました。
こうした普段の生活においてあたりまえにあった「ありがたいこと」に気付けたことは、大きな収穫の一つだったと思います。
また今回はそうした「ありがたいこと」の他にも、仲間がいたことのありがたみも気付くことができました。
今回の研修は、私にとってかなりきつい体験でした。
初日は途中で何回か休憩をはさみつつ何度も同じお経を読み、二日目はお百度参りと滝行、三禮を行い、三日目は二日目の疲れが残る中ヨガを行い、説法を一時間半ほど座って拝聴しました。
どれも大変でしたが、周りの仲間三十名が同じ苦しい思いをしていると思えば私も頑張らないとと思えました。
全ての体験で仲間の大切さを感じることができましたが、より感じられた体験は滝行と三禮の時です。滝行では一人の人が入っている時、他の人は「南無大師返還金剛」を唱えて応援するのですが、私はあの声援が無ければ絶対に三分間も滝に打たれていられなかったと思います。呼吸がまともにできず、寒すぎて体の感覚が無くなっていくのですが、声だけははっきり聞こえました。
三分も絶対無理だと思っても無事成し遂げることができたのは仲間のおかげです。
また三禮では一〇八回立ったり座ったりをお経を唱えながらくり返したのですが、単純に体力が無くてつらかったです。三セットの後から数が数えられなくなりました。
立つ時は足が重く座る時はひざが痛く途中で休もうと何度も思いましたが、つらくなると後ろからあいの手のような声が聞こえたり、「頑張れ」という声が聞こえたりと、その人もつらいはずなのに仲間を励まそうとする声が聞こえました。
その声を聞くと休むわけにはいかないと思え、また頑張る気力をもらうことができました。
他の仲間も休まず続けていたので、一体感のようなものが感じられたと思います。
こうしたつらい経験を共に乗り越えたことの他にも、共同生活で共に助け合ったこと、ちょっとした空き時間に話したことも、三日間で楽しかった思い出として残すことができ、ありがたいことだと思います。
今回の研修を経て、私はいろいろなことに感謝するようになりました。
研修では他にも他者を思いやる心、つらい経験を乗り越える力強さ、これからの人生をどのような心持ちで生きていくかなど、大切なことを多く学びましたが、私は全て感謝に帰結すると思いました。
私一人ではできないことが、他の人となら乗り越えることができ、他の命をもらって、他の人がやってくれているから私がそれを使えるということに感謝を忘れないこと。
今回の研修で学び、大切にしなければならないことだと思います。
これから私は社会人となり、仕事を覚え、大変な経験も多くすると思います。
私はここで学んだことを忘れず、つらくなったら思いかえし、私を助けてくださる周りの方々や環境に感謝を忘れず励んでいけたらと思います。