企業研修の感想文・体験談
企業研修 男性 20代
天光寺での合宿は、まさに肉体と精神を鍛える日々でした。一日目から滝行だったのですが、自分が想像していたものより水の勢いが強く、道中もとても厳しいものでした。普段あまり使わない筋肉をフルに使ってヒィヒィ言いながら前の人に付いていったのを覚えています。滝行では、私の会社の他にもう一グループが参加していたのですが、その方たちが先に滝に打たれている姿を見てとても気合が入りました。前の方たちが終わり、交代する時に「頑張ってください」と言われたのがとても心に染み渡り、会社の仲間全員で、期待以上のものを返せるように一丸となって臨みました。女、男、女の順で打たれましたが、スタートの人が肝心ということで、誰が行く?となった中で、ひとりの仲間が素早く手を挙げて、良いスタートを切り出せました。仲間ががんばっている間も、御宝号の南無大師遍照金剛を唱える他、良いペース!もっといけるんじゃないの!などモチベーションの上がる言葉をずっと投げかけており、チーム内の絆を改めて感じることができました。また、私の時もそれは変わらず、滝に打たれている中で、御宝号を唱えると必ずみんなが返してくれるという安心感で、恐怖や緊張に打ち勝つことができました。滝から出てきて目を開けた時の、東京都は思えない緑の多さと綺麗な空気にとても感動しました。また、一日目にやるはずだったお百度参りが悪天候のため少ししかできなかったのは残念ですが、作法や目的を詳しく知ることができたので良い経験でした。
二日目は三禮です。「おん、さらば、たたぎゃた、はなまんな、のうきゃろみ」と唱えながら立って座ってを繰り返すのですが、一言で言って、本当に死ぬんじゃないかと思いました。昨日の滝行に行くまでの山登りで使わない筋肉を酷使したせいで筋肉痛になり、それを追うように三禮が始まったため、後半はほとんど意識がありませんでした。声出しに集中すれば、動作を忘れ、動作に集中すれば声出しを忘れさんざんでした。何とか三禮が終わり息も絶え絶えになっている時先生がいらっしゃって一言「おつかれさん」を言われた時、一気に身体の緊張がほぐれました。三禮のあとに食べたご飯は、格別においしかったです。特に厚揚げが最高でした。その日の夜、会社で出された課題である、成功の誓いの詞の計測だったので、何度も何度も挑戦し続けました。最初は個人プレーだったのですが、チームプレーとなり、私とKさんとMさんの三人でひたすら練習しました。私は原稿は1時間ほどで覚えられたものの、タイムが縮まらずそのへんを二人にうまくカバーしてもらいながらしゃべり続けました。そして、チーム内のみんなが思っていたことが、絶対に相手チームより先に終わることでした。やはり、仲間ではありますがライバルでもあるので、その点に関しては3人とも頭において練習していました。そして、本番。何十回もの失敗を繰り返した結果、全員ノーミスそしてタイムは26秒でした。タイムを伝えられた瞬間、仲間たちとハイタッチしたのがとても印象に残っています。絶対にやってやると誓ったことが達成できたときの喜びは今でも忘れられません。そしてあとはもう1チーム。クリアしたら私たちが先生となり、同じ章を担当する人にアドバイスと計測をしてあげました。しかし、なかなかうまくいうことができず、ラスト2回のところまできてしまいました。2回目の挑戦。入りもばっちりで、原稿どおり読めたと誰もが思ったなか、記録はなんと29.14秒。そこにいた全員が惜しい!と布団に倒れこみました。しかし、失敗は失敗。良いペースできているのも事実なので、泣いても笑ってもあと1回。全員が見守る中、好ペースで進み1度も止まることなく終わりました。一瞬、静かになり、全員が見つめる中、伝えられたタイムは28秒。全員大盛り上がりで終了することができました。やはり成功するなら全員で、その日の夜はとても気持ちよく眠ることができました。
そして最終日。朝目覚めた時、今日で最後なんだと思うとあっという間だと感じました。初日では数分で無理だった正座も、最終日には30分耐えられるようになったのがとても成長を感じました。朝の掃除も慣れたもので、講堂を掃除するのに時間がかかりすぎて、手伝ってもらわないとできなかったことも今では1人で終わらせることができ、他の人の手伝いに行けるようにまでなれました。それだけここになじめていたんだと思うと、少しだけ寂しく感じます。この2泊3日の合宿で、自分の限界を知れたこと、仏教についての知識を得たこと、そしてなにより仲間との絆を再確認することができました。この気持ちを忘れずに次の合宿に臨んでいきます。楽しかったです!